厨食CLUB / 師父亮ESSAY / 第10回 北京(3)

師父亮ESSAY

北京(3) 生活

北京での暮らし

90年代の北京の風景

20年ほど前によく中国に行っていた頃、中国で使っていたお金は兌換券という外国人専用の紙幣でした(1995/1/1に廃止)。人民元と兌換券のレートは1:1.5くらいで、2倍になるときもありましたね。今は旅行に行ってもどこででも何でも買えますが、その頃は兌換券は使える場所が制限されていていました。逆に、人民元も使えないところがあって、「友諠商店」という外国人専用のスーパーマーケットでは兌換券でないと使えなかったんです。本当は外国人は人民元を持ってはいけなかったんですが、中国人も兌換券が欲しかったようで、知り合いとこっそり変えてもらっていました。

王府井の近くには夜市、夜店が出ます。これは臭豆腐(チョウドウフ)っていって、強烈なにおいがするんです。台湾でも有名で黒くないんですけど、揚げてると100mくらい先からでもにおいます。焼いたりフライにしたりして、唐辛子をつけて食べます。おいしいですよ。ほかにもいろんなお店が出ていましたが、最近は北京オリンピックの影響で一掃され、風情のある屋台が少なくなりましたね。

 
臭豆腐と屋台

食生活

中華料理といえば、油をよく使うというイメージがありますよね。最近はそんなに油っぽいのは少なくなってきましたが。私が昔教わった事なんですけど、中国と日本ではいわゆる「土」が違うようです。大陸の土はアルカリ性で日本は酸性と教わりました。そこに何年も住んできた人間の体質というのは違うと思うんです。ですから当然食べるものも好みも違っていて、中国ではラードとか動物性のもので、日本は野菜をとって体のバランスをとってきたんだ・・・ということを3〜40年前に教わりました。
 今は沿岸部や都会では、食生活が変わってきて、どうしても欧米化してきますから野菜料理をたくさん食べますね。コースでも野菜料理を1品か2品、必ず入れてくれます。

それからカロリーが高くなるから、豚肉なんかでも油の多いほうが喜びますね。
以前、中国から豚肉を輸入するときに「良い肉入れろよ」って言ったら、脂のいっぱいついた肉を送っていたんです。日本はこんな脂のついたのやつ使えないよって思っていたら、なるほど、中国人とは食の考え方が違うわけですからしょうがない。日本は赤身が多いのが喜ばれますがね。
 これは市場ではないんですが、路上でその場で肉を切り売りしてくれます。そうすると脂身が1番最初に売れていくんですよ。

 

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